支部ログ:南薩支部

2023/06/16
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「父の最後」 津久井友子

今年の2月に90才の父が永眠しました。それまでは父の運転で買い物や温泉へ行ってました。畑で野菜を育て庭の手入れ掃除洗濯をしっかりこなし、私の洗濯物までたたみ私の帰宅を待ってくれる父でした。入院期間8日間。日に日に体力は落ちていき死期を感じたのか、延命措置は望まないとはっきり言いきり、自宅へ帰ると点滴拒否食事を摂らないハンガーストライキを起こします。「おまえの教育はなっとらん!しっかり指導しろ」と身の置き場の無い父、温厚な父が怒鳴ります。そうかと思うと、面会にきた人には「自分が死んだらこの子が(60を過ぎた私)が一人になるからよろしく頼む」と話します。そんな父を見て、今年の桜は見れないかもと不安と恐怖が募ります。父の思い通りにしてやりたいと決めたものの、誰かに背中を押してもらいたかったのだと思います。訪問看護ステーションに相談しました。すぐに父のもとの来てくれて父に「家に帰ってなにしましょうか?」と父に尋ねます。父は「植えた玉ねぎとエンドウ豆を見に行く」と答えます。父の日常を見た瞬間でした。訪看ナースは父の手を握り「見に帰りましょう。お手伝いさせていただきます」と言ってくれました。帰ると決めたらベッド、在宅酸素、在宅酸素や寝台タクシーの手配を私の教育がなっとらんはずのスタッフが揃えてくれます。頼もしいスタッフです。病院ではとても苦しがっていましたが、自宅では苦しくないと言います。子供や孫、親戚の声を聞きながら穏やかに過ごせました。自宅滞在時間5時間でした。訪看ナースが死後の処置をてきぱきしながらも、最後のお別れを家族寄り添い家族の出来る事がエンゼルケアをてきぱきと、家族に寄り添い家族に出来る事やりたい事を的確に判断し、一緒に洗髪したり髭剃りしたり、とても和やかにそして厳かにお別れを段取ってくれました。訪看ナースっていいなぁー。ありがたいなぁと感じました。そんな父とよく出かけたのが、いちき串木野市にある「えびす市場」と日置市にある「蓬莱館」です。どちらも地元で採れた新鮮な野菜・果物・魚介類とお惣菜・お弁当がありどれもこれもとても美味しい!どちらもレストランが併設されてる物産館です。近くの海もきれい。蓬莱館には海水浴場があります。夕方のサンセットもお勧めです。今年の夏はぜひ足をお運びください。最後に再びのパンデミックが起こらない事を願い、日々の感染対策をしっかりと継続していきたいと思います。

 

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