AI活用による在宅支援のあり方

2018/02/28
AI活用による在宅支援のあり方

【11月政策セミナー報告】

まず青木氏の紹介。高齢者生活サポート起業のきっかけは孤独死との出会い。

勤務先のクリニックの通院患者が死後3日後に発見され、主治医から「仕方ない事、行政の役割だ」と言われた。“病院に行けない”人を“迎えに行けない”ジレンマ。そして、看護協会の将来ビジョンの言葉“新しい価値観の創造”に心が震わされたこと。

地域包括ケアシステムは今どのような形になっているか。死亡場所が病院でないとなぜ不安になるのか。死ぬために入院しなくて良い、生活できる仕組みがあれば安心できる。メンタルティの変革で在宅ケアは変わるはず。現状は、“家にいたい”独居者が多いのに国は施設へ、銀行からの融資困難、経営はとても無理。

課題1.は連携間の情報が共有されていないこと。賃貸物件については65歳以上は審査に通らない、“異状死”扱いになる等。医師会ネットワークはあるが多職種での情報統一がされていない。

課題2.はマンパワー不足。事業所の減少で個々の負担が大きくなっている。

課題3.は“見捨て死”。看取りは何にもできないのか、何もしないのか。関わる職種の視点(言語が共通でない)が違う。言葉足らずや説明不足によって生じる溝を埋めるのは看護師しかいない。看取りとは“生きる”ことを見届けること。

“家に居て良い”1%の幸福の実現をめざす。福岡市内の8㎞圏内を大きな病院と見なす在宅医療サポートシステムで“安心”を提供。IoTサービス(生体センサー、AIロボット、リモコン機能)による第4次産業革命のシステム化が病院と同様の生活サービス(観察、食事、クリーニング等)を現実化する。イノベーション(これからどうする?こうする!)を成功させるのは、失敗を良しとする環境。諦めないこと。心を揺さぶる志と30年先を見越すこと。30年後主役になる人と話す事。

期待するAIの活用に一つのあり方を示した青木さんのお話を鹿児島でも聴きたいと思いませんか。

 

水垂 瑞枝

 

写真:https://www.kenkojiman.com/
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